🔎 なぜ偽情報を信じるのか
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感情に訴える力が強いから
偽情報は「ショック」「怒り」「恐怖」「希望」など強い感情を引き起こす内容で作られがちです。
感情を動かされると、冷静な判断よりもシェアや拡散を優先しやすくなります。
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自分の考えに合う情報を信じやすい(確証バイアス)
人は自分が信じたいこと、すでに持っている意見に合う情報を「正しい」と感じやすい傾向があります
。たとえ根拠が薄くても「やっぱりそうだったんだ!」と受け入れてしまうのです。
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繰り返し見せられると信じやすくなる(真実性の錯覚効果)
SNSでは同じ情報が何度もタイムラインに出てきます。何度も目にすると「根拠は知らないけど本当っぽい」
と感じてしまう心理作用があります。
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発信者を“信用”してしまう
有名人・インフルエンサー・友人など、自分が普段から信頼している人が拡散すると、「その人が言うなら本当だろう」と思いやすいです。 -
情報のスピードが速すぎる
災害や事件など速報性が求められる場面では、「正確さ」より「早さ」が優先されやすく、
真偽を確認する前にシェアされて広まります。
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アルゴリズムの影響
SNSの仕組み上、反応(いいね・リツイートなど)が多い投稿が目立つ位置に出ます。結果として「みんなが信じている情報」がさらに拡散され、信憑性が増して見えるのです。
✅ 偽情報にだまされないためにできること
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情報源を確認する(誰が、どのメディアで発信しているのか)
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一次情報や公式発表にあたる(政府機関・信頼できるメディア)
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感情を揺さぶる情報ほど一呼吸おく(怒りや恐怖を利用している可能性大)
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ファクトチェック団体の活用
(日本だとFIJ〈ファクトチェック・イニシアティブ〉など)
🧠 心理的な理由
1. 確証バイアス(Confirmation Bias)
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人は自分の信念や意見に合う情報を選んで信じ
合わない情報は無視したり疑ったりします。
例:ワクチンに不安を持つ人は「副作用が危険」という噂の方を信じやすい。
2. 真実性の錯覚効果(Illusory Truth Effect)
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同じ情報を繰り返し目にすると「聞き覚えがある=本当っぽい」と感じてしまいます。
SNSは同じ投稿がリツイートやシェアで何度も流れてくるため、この効果が強く出ます。
3. 権威や人気への依存
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有名人・インフルエンサー・友達など「信頼している人」が言うと、
内容よりも「誰が言ったか」で信じてしまいます。
→ “権威バイアス” と呼ばれる心理効果です。
4. 感情優先の思考(ヒューリスティック思考)
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怖い話や怒りをあおる話は、理屈よりも感情に直結するので、
「正しいかどうか」より「心が動いたかどうか」で信じやすくなります。
5. 社会的証明(Social Proof)
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「みんなが信じている」「いいねが多い」=「正しいに違いない」と感じる心理です。
SNSのアルゴリズムはこれをさらに増幅します。
6. 不確実な状況での不安
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災害・パンデミック・戦争など、不安が強いときほど、
人は「はっきりした答え」を求めてしまいます。
そのため、科学的で複雑な説明よりも
「シンプルで断定的な偽情報」の方を安心材料として受け入れやすいのです。
👉 まとめると、
人が偽情報を信じてしまうのは「情報を正しく分析できないから」ではなく、
脳のクセや感情の作用によるものなんですね。
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