空調服は本当に涼しい？購入前に知っておくべき3つの真実【熱中症対策と事故防止】
「空調服」という言葉を最近よく耳にするけれど、本当に効果があるの？
夏場の暑さ対策として大人気の空調服ですが、
実は購入前に知っておくべき大切なポイントがあります。
「涼しい」というイメージだけで購入すると、
「思っていたのと違った」「かえって危険な目にあった」という事態にもなりかねません。この記事では、空調服の購入を検討している方に向けて、
知られざる3つの真実をファクトチェックを交えて徹底解説します。
1. 「空調服」はバートルが作ったわけではない？その商標の真実
空調服を調べていると、よく「バートル」というメーカー名を目にしますよね。
スタイリッシュなデザインで、
まるでバートルが空調服の考案者のように思われがちですが、実はそうではありません。
**「空調服®」という名称は、
もともと株式会社空調服（旧：株式会社セフト研究所）**の登録商標であり、
同社の会長である市ヶ谷弘司氏によって発明されました。
バートル社は、自社製品を**「エアークラフト®」**というブランド名で展開しており、
空調服市場の主要メーカーの一つです。各社がしのぎを削る中で、
バートルのデザイン性の高さが注目され、人気を博しているのが現状です。
2. 涼しいのは35℃まで？気温が高すぎると「逆効果」になる理由
「40℃でも涼しい」という宣伝文句を目にすることもありますが、
これは少し注意が必要です。
空調服は、汗を蒸発させる際の**「気化熱」**を利用して体を冷やします。
つまり、ファンから取り込んだ空気を服の中で循環させ、
汗を効率よく乾かすことで涼しく感じる仕組みです。
しかし、気温が35℃を超え、さらに湿度が高いといった環境では、
この効果が著しく低下します。
なぜなら、ファンから取り込む空気が熱風に近くなるうえ、
湿度が高いため汗が蒸発しにくくなるからです。このような状況では、服の中に熱気がこもってしまい、かえって体温を上昇させ、
熱中症のリスクを高める危険性があるのです。
空調服を過信せず、休憩や水分補給、塩分補給をこまめに行うなど、
他の熱中症対策と組み合わせることが重要です。
3. 火を扱う現場では超危険！ファンから火花が入り込む事故も
空調服は便利な反面、使用する環境によっては重大な事故につながる可能性があります。
特に、溶接やグラインダー作業など、火花が飛び散る現場での使用は注意が必要です。
ファンから飛び込んだ火花が、服の中でインナーに着火し、
大やけどを負うといった重大な労働災害事例が実際に報告されています。
火気を使う現場で空調服を使用する際は、
ファンに金属製のフィルターを取り付ける、
難燃素材の作業服やインナーを着用するといった対策が不可欠です。
まとめ｜賢く安全に空調服を使いこなそう
空調服は、夏場の屋外作業やレジャーにおいて、非常に効果的な暑さ対策アイテムです。
しかし、その効果を最大限に引き出し、
安全に使用するためには、以下のポイントを理解しておくことが大切です。
「空調服®」は株式会社空調服の商標である
気温や湿度が高い環境では効果が低下する
火花が飛び散る現場では着火の危険性がある
