国連を救った日本 ―
財政危機と巨額拠出の歴史
国際連合(国連)は、加盟国からの分担金で成り立つ国際機関です。
しかしその運営は常に順調だったわけではなく、
過去には深刻な財政危機に陥った時期がありました。
実はその局面を支えたのが日本だったのです。
国連の財政危機
冷戦期から1990年代にかけて、国連は度々資金不足に直面しました。
原因は主に大国による分担金の滞納です。
特にアメリカや旧ソ連は政治的理由から分担金を支払わないことが多く、
国連は職員給与の遅配すら発生するほどの危機に追い込まれました。
日本の拠出が国連を支えた
高度経済成長を経て、
経済大国となった日本は国連における分担金の負担割合を急速に高めました。
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1980年代後半~1990年代、日本の負担率は**全体の約20%**に達し、
アメリカに次ぐ第2の拠出国に。
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一時期はアメリカを上回るほどの額を拠出し、
「日本の資金がなければ国連は持たなかった」とも言われました。
この巨額の拠出により、国連は運営を維持し、
平和維持活動や開発援助などの国際活動を継続することができました。
現在の状況
現在の日本は依然として主要な拠出国であり、
アメリカ・中国に次いで第3位の分担金拠出国です。
ただし、経済規模の調整や新興国の負担増により、
日本の割合は約8%前後まで引き下げられています。
まとめ
国連の存続は加盟国の協力なしにはあり得ません。
過去の財政危機を救った日本の巨額拠出は、
国際社会における日本の責任と存在感を象徴する出来事でした。
現在も国連の主要な資金源として、日本は国際秩序の維持に貢献し続けています。
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